facebookpage tanakomo 2013年4月

29日

 

隣りのおウチとの境にある木に鳥が巣を作りました。
狭い空間なのに・・、おまけに窓から丸見え・・。

大丈夫かなぁ・・。

ひなが孵ったり、何か変化があったらまたアップしたいと思います。

 

 

 

 

 

 



20日

 

<「高野山へ行ってきました」その四>

「その参」よりつづく、(写真は護摩祈祷を終え散会するガイジンさんたち)

「快眠アプリ」をセットして、トイレに行かなきゃ、歯を磨いておかねば、と服を着て部屋を出て(「あー、めんどくさー」というのは「その弐」を参照)・・、となんとなく記憶はあるのですが、部屋へ帰ってきて布団に入ったら速攻で寝てました。(ちなみに「快眠アプリ」というのは良い眠りのための工夫が詰まった無料アプリです。App Storeで「快眠」で検索してみてください。なかなか優れものです)

で、次の日の朝から「その四」は始まります。

天気は快晴、気持ちの良い朝でした。何かしら都会とは朝日の色が違う、そんな感じの「高原の朝」です。

速攻着替えて洗面歯磨き(おぉぉぉぉぉ、水が冷たい!洗面台はお湯が出ない!!)、そして清々しい山の空気を胸一杯に吸い込みながら、朝の勤行が行われる本堂へと向かいます。

昨日と同じで、たくさんの欧米人がぞろぞろと本堂に集まっていきます。

あちこち本堂の中を見物していたガイジンさんたちが、お坊さんの指示に従ってお行儀よく座り始めます。ふと見ると、ほとんどのガイジンさんが、正座している・・。

無謀だと思うんだけど・・・。

「キミたちさぁ、これから勤行に最後までつきあうつもりなんだよね?短くても30分はかかるよぉ、正座で耐えられるかなぁ」とフナツは思わず心の中でつぶやいてしまいました。法事などで勤行の場に身を置くことは、日本人のフナツとしてはよくあることなので、少々心配になりました。

「さあ、はたしてこの中で何人が最後まで正座で耐えられるか、見物させてもらおうじゃないか」とフナツの中のデモニオが言い、「清々しい朝の空気の中、荘厳な雰囲気の本堂の大日如来さまの前で、なんと不謹慎なことを考えているのだ」とフナツの中のアンジェロがたしなめます。

「外国から来た彼ら彼女らは、彼ら彼女らなりに、異国の聖なるものと自分たちが感じたもの(日本の仏さま)の前で礼を尽くしているのだ、それを茶化すとは不謹慎ではないのかな」
うん、アンジェロのほうが正しい。

そうこうしているうちに、太鼓担当&シンバル担当(あ、すいません名前がわからなくて・・、真言宗の勤行のことを知っている人ならわかりますよね、ジャラジャラジャーンというあれです)の若いお坊さんが席につき、そして恰幅の良いお坊さんが立派な袈裟をまとって現れて、勤行が始まります。

まずは2人の若いお坊さんから唱え始めるのですが、「おー、なかなかいいじゃん」と思って顔を見ると、昨日の野球部員じゃないか!!(いや、単にそう見えたと言うだけで、野球はやってないと思います・・、「その弐」参照)

職業柄、人の声には敏感に反応してしまうんですが、お経って実にいいですねー。トレーニングを積んだ人の読経は素晴らしい!!

読経する人自身のためにもすごくいいと思います。毎朝のトレーニングによって、呼吸が深まり、丹田が強化され、精神統一が容易になる、などなど、何より本当に健康にいいと思います。(もちろんトランスできるしね、別の世界に行けると思います)

トシのせいか、本当にお経を聞くことが気持ちよくなり始めたのか、フナツもトランス状態に入ります。3人の読経の見事なハーモニー、リズムを刻み続ける太鼓の音、絶妙のタイミングで入るシンバルの音。これこそ、マントラ、日本のクラシック、そして和風ゴスペル、仏教のアリアではないかあー、とフナツが酔いしれていると、そこらじゅうの人がモゾモゾしだしました。

案の定、外国からの方々が正座に耐えきれずあぐらをかいたり足を投げ出したりし始めました。しょうがないよね、日本人でも耐えられない人のほうが多いんだから・・・。

はい、勤行はきっちり30分は続きました。
手抜きなし!!(たぶん)

そして、その勤行も終わりに近づき、「手前の方から順にご焼香をどうぞ」と若いお坊さんの声、もちろん外国の方々は誰も行かない・・、何をしていいかもわからないですよねー、当たり前だけど・・。

なので、順番を飛ばして日本人の年配の人たちが数人、そしてフナツの目の前の女性客の3人連れ、そしてフナツが、で、ご焼香は終わってしまいました。なんか寂しい。こうやってやるんですよ、ってガイドがあってもいいのに。

で、終わった後、みんなで順番に奥のほうの大日如来さまにご挨拶して勤行体験は終了です。まあ、(真言宗の)法事でやることと同じです。

その後は、護摩祈祷です。(これ、実は期待大でした!)

別のお堂へと移動し、今度はぎゅんぎゅんに狭いスペースにたくさんの人が詰められます。

実はこの護摩祈祷がなかなか良くて、動画を撮ったのですが、YouTubeにこの恵光院さんの紹介ビデオ(NHKの番組)があったので、以下にそれをアップしておきます。ぜひ後で観てください。なかなかいいです。

ここでも、太鼓のリズムとお経(マントラ)が絶妙のハーモニーで、聞いている人をトランス状態にいざないます。特に「炎」が素晴らしい。狭いお堂の中でかなり高く燃え上がる炎が視覚にも刺激を与えます。

「むうー、何だったんだあれはー」てな感じで終了後ぞろぞろとお堂から出てくるガイジンの方々。感想を聞いてみたかったな。

さて、ふと我に返ると、なんかハラがめちゃ減ったぞぉー、ということで朝メシだぁーーっ!!

昨日の夕食が(フナツの人生では例外的に)早く、さらに早起きをして動き回ってますからもう、朝っぱらから何でこんなにお腹空いてるわけ、という感じで「健康とは、すなわち空腹だ!」なんて勝手に標語を作りながら部屋に戻るフナツでした。

ええ、もちろんすべて平らげました。おひつの中まできれいさっぱりと。食後のお茶をすすりながら満足げにため息をつくフナツでした。

食事の中身がすごくおいしかったというわけじゃないと思います。

食事をする態勢、つまり早寝早起きとか、間食なしとか、いい空気とか、いい意味での精神的な節制とか、そういったものすべてが、素敵な食事を演出したのだと思います。(あ、結局和菓子屋さんでは何も買わなかったです・・・(「その参」参照)、いろんなものを観て昂奮してたようで、帰り道買うのを忘れてしまいました、結果的に良かったんですが・・・。

この素敵な食事が、高野山に来てよかったことの二つめかな、です。

さあて、チェックアウトしたら、空海が眠る「奥の院」へ足をのばします。

実は新学期が始まってからやっぱりかなり忙しく、こんなに悠長なこと書いている時間はないんですが、でも書いているととても楽しいので、時間を見つけては書いていきます。

ということで、

「その伍」につづく、

 

 

 

 


19日

 

<「高野山へ行ってきました」その参>


これを読んでいただいている方、フナツの(だらだらとした)話におつきあいくださいまして、ホントにありがとうございます。まだまだいくつも続きそうです。(写真は壇上伽藍

さて、心構えを「聖地巡礼」から「観光地散策モード」へ切り替えたフナツは参考文献の地図を見ながら中心部へと歩き始めます。


ただ、最初に立ち止まったのは、由緒あるお寺ではなく和菓子屋さん、ははは。

<その弐>で簡単なスケジュールを書きましたが、なんと夕食は17時半!!ここは夜食を買うべきでしょう、とケースに入ったおいしそうなお餅やまんじゅう、麩菓子、焼き菓子その他を眺めてどれを買うかなと財布を取り出したのですが、「これから散策なので荷物になる、買うのは帰りだ」と至極真っ当なことに思い当たり、誘惑を振り切りました。

一路、目指すはこの町の中心地「金剛峯寺」です。

参考文献によると、ここは「1593年、豊臣秀吉は亡き母の菩提を弔うために、木食応其に命じて寺院を建立させた」(『空海・高野山の教科書』144ページ)とあり、「青厳寺」と「興山寺」の二つを秀吉が建立しました。そして、「その後、明治時代に入り(1869年)、青厳寺と興山寺が統合され一寺となり、現在の高野山真言宗総本山金剛峯寺が誕生したのである」(同)そうです。

うーん、そっか、勉強になる・・・。

ええっ?
てか、「金剛峯寺」って空海が建てたんじゃないの???

ああ、無知とは恐ろしいものです。そしてフナツは、じゃ空海が設計し建立にも携わった古い寺院はどれだ、って感じで行き着いたのが「壇上伽藍」です。

ちなみに、お世話になった「恵光院」の僧侶の方に聞いた話では、現在の金剛峯寺は高野山すべての寺院の総元締であり、高野山のすべての寺院が金剛峯寺の傘下にあるとのことです。

さて、壇上伽藍です。
実は、この壇上伽藍そのものが、空海が伽藍の造営を最初に行った、当時の「金剛峯寺」なんだそうです。

紹介した本から再度引用します。
***
 高野山は海抜900mの山上に東西約5km、南北約2kmにわたって広がる山上にあり、周囲を蓮花のごとく八葉の峰に囲まれた深山幽谷の地といわれる。空海はあえて都より離れた山中を選び、修禅道場(寺院)の建立を嵯峨天皇に願い出た。
 816年、朝廷から勅許がおりると、空海は高野山上の七里四方に結界を結ぶ修法を執り行い、諸仏諸尊が集う両部曼荼羅の世界を高野山に創造すべく伽藍の造営に着手したのである。
 そして、『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経』という経典にもとづき、この地を「金剛峯寺」と名づけたのである。(『空海・高野山の教科書』118ページ)
***

うーん、そうなんですね。

そして壇上伽藍へ向かったのですが、ここでちょっとおもしろい体験をしました。

この壇上伽藍に続くなだらかな道(蛇腹道というそうです、高野山でヘビは神聖な生き物)には、どちらかというと現在の金剛峯寺を出てなんとなく引き寄せられたという感じでした。そちらのほうになんとなく足が向いた、のです。壇上伽藍へ行く気はあったものの、その道が壇上伽藍へ続く道かどうか確かめもせずに歩き始めた

そしたら偶然目的地に着いちゃった。でも偶然じゃないんだな、きっと。

知らない土地では、フナツはこういう勘を大事にしています。なんとなく良さそう、うまそう、楽しそうというのが、あらかじめガイドブックで読んで計画していたものより良かったことが過去に何度もあります。

実際、この壇上伽藍、すごくよかったです。
ここのいろいろな建物を見たこと、そこで感じたことが、高野山へ行ったよかったことの、数ある中のひとつです。

東塔、三昧堂(おお、サマーディだ)、不動堂、愛染堂、そして根本大塔。

さらに金堂、御影堂、そして西塔と、まさに国宝及び国宝級の寺院を順に見て回りながら、ありきたりな言葉ですが、初めてそこで高野山の「歴史」を感じました。

(少々高台になっている)西塔から、根本大塔を眺め、鳥のさえずりと風の音に耳をすませたとき、平安時代が見えた、というとかなり大袈裟ですが、そんな気持ちになりました。

後でアップする予定の大塔の写真、及び動画に録音されている鳥のさえずりと、大塔の屋根に鎖で吊り下げられている「風鐸」(仏堂や塔の屋根や軒先などに吊り下げられる鐘の形の鈴のようなもの、風で鳴る小さな鐘のようなもの)の音を聞いてみてください。鳥のさえずりと風鐸の音、それはたぶん、1200年の間変わらないものだと思います。

爽やかな風が吹いて、ひととき時間を忘れました。

不思議なのですが、この西塔付近ではもう外の音は聞こえません。道路を走る車の音や、さっきまでいた、現在の金剛峯寺の喧噪などは一切聞こえてきません。観光客も巡礼の善男善女の方々もほとんどいない・・。

ただただ時間だけが通り過ぎていきました。
なので「あー、もうこれでいいや、他の寺院はもういいっ!」ということになりまして、高野山の宝物殿である霊宝館に向かいました。

この霊宝館は、高野山の各寺院が所蔵する宝物の保存と、一般に公開するための宝物館の役目を担っています。「所蔵品も絵画・彫刻・工芸・書跡など、じつに様々で高野山の指定文化財のうち、霊宝館には国宝20件、国指定重要文化財130件、和歌山県指定文化財16件が収蔵されている」(同、80ページ)

高野山への道中、参考文献を読みながら、必ずここへ行かなきゃと思っていた場所です。

特に、仏画の「大日如来像」が良かったー。思わずその仏画が印刷されたクリアファイルをおみやげに買ったほどです。(普段、フナツはおみやげなどまず買いません)

あと、重要文化財に指定されている「四天王立像」がカッコ良かった。4人とも衣装が実に素晴らしい。

4m四方もある大きな曼荼羅図にも期待してたのですが、こちらはちょっとあまりにも古びていてよくわかりませんでした。ただ、細部を見ていくと気の遠くなるくらい手が込んでいることがよくわかります。

基本的に美術館・博物館好きのフナツとしては、時間の許すかぎり、心ゆくまで見ていたかったのですが、寒さに耐えかねて(館内はとにかく寒かった・・)後ろ髪を引かれながらも退出せざるをえませんでした。機会があればまた行きたいものです。

外へ出て、日の光の暖かさに「ほっ」として一息ついた後、時刻を確認すると4時近く。おっと、早く帰らないと4時半からの瞑想に間に合わなくなる、ということで足早に宿坊まで帰りました。

さて、本堂脇にある道場で始まるのは「阿字観瞑想」
阿字観というのは「阿」字の一字を念ずることであるとされています。「阿」の字は天地の誠をあらわす一字の真言なのです。

道場正面には、円い月の中に白い八弁の蓮の花、そしてその上に金色の「阿」字を梵字で書いたものが飾ってあります。この本尊に向かって合掌し座り、瞑想が始まります。

以前このページでもアップした瞑想用の座布を貸してもらいました。フナツは自分のものを持っていこうかどうしようか最後まで迷ったんですが(結局は持っていかなかったんだけど)。
貸してもらえて良かった。

ということで座ろうと思ったら、道場の前のほうと後ろのほうに座る場所が分けられていました。看板を読むと、前のほうが日本人、後ろのほうは英語で説明してもらう場所とあります。

そうなんです、ここでまた明らかになったのですが、この恵光院さん、宿泊しているのは圧倒的に欧米人が多い。たぶんこういうのって口コミですね。

だから、前のほうに座った日本人は私を含めて4人だけ。あと20人近くは後ろでざわざわと各国語でうるさい。そして若いお坊さんがやってきて説明が始まったんですが、同時通訳も同時に始まって(同時通訳も若いお坊さん、日本人なのかどうかは確認できませんでした)これがまたとんでもなく noisy!

日本語で説明する人の声が小さいものだから、英語のほうの音量に圧倒されてしまい、(前のほうの後ろに座った)フナツは、結局ずっと英語で説明を聞いてました。ここはどこ?日本だよね??

でも、瞑想自体はとても気持ちよかったです。久しぶりに30分きっちり瞑想できました。
最後のほうは身体全体がふわふわ浮いているような感覚でした。もっとやってたかったぁー。
瞑想から現実へ戻る手法として、身体を前後左右に揺するのもなかなか気持ちよかったです。

終わってから少しぼぉーっとしてたかったんですが、すぐに夕食の時間です。部屋へ戻らねば。

食事は朝も夜もおいしかったです。おかずも全部残さず、おひつのご飯もすべておいしくいただきました。でも、きっと若い頃だったら物足りない料理だったと思います。ある程度齢を重ね、精進料理がうまいと思う年齢になったんだろうなという気がします。

そして、夕食が終わった後、きっといろんな体験で疲れていたのでしょう。気付いたら寝てしまっていて、その後の記憶があまりありません。ふと目覚めて9時、風呂は夜10時までだっ、と飛び起きて風呂に行ったのは覚えてますが、また部屋へ帰ったら速攻で寝てました。夜10時前に寝るなんてかなり久しぶりの体験です。

1日目はこのように静かに暮れていきました。
こちらは高野山の宝物が展示されている「霊宝館」のサイトです。

では2日目の模様はまた明日、

つづく、

 

 

 

 


17日

 

<「高野山へ行ってきました」その弐>

さて、今回フナツが予約した宿坊は「恵光院」さん。→

そもそも高野山では、参詣に来る、古くは武将、やがては一般の人々の宿泊先をお寺が担っていたという歴史から、正式なホテルや旅館がなく(一軒もないかどうかは知りませんが)、その代わりに高野山を訪れる一般の方々の宿泊や食事のお世話をする宿坊寺院というのがあります。

かつて高野山には二千から三千のお寺があったと言われていますが、火災による消失や明治の廃仏毀釈を経て、現在117のお寺が残り、そのうち52の寺院が誰でも泊まれる宿坊として現在人々の参詣の際に利用されています。(さきほどアップした書籍『空海・高野山の教科書』134ページ)

有名な武将や大名家が泊まるお寺が決まっていたようです。
上杉謙信ゆかりの清浄心院とか、武田信玄の成慶院、徳川家ゆかりの蓮花院などなど。

この恵光院さんは、ネットでいろいろ調べて決めたのですが、なかなかキレイで良かったです(といっても他とは比べていないのでもっといいところはあったかもしれませんが、悪くはなかったです)。

当たり前ですが、従業員はすべてお寺の若い修行中のお坊さん。

この「宿坊」というシステムは、いろいろとお寺ならではの、観光客には得難い体験ができる宿泊先だと思います。実際に泊まる建物や部屋そのものは民宿と何ら変わりはないんですが、お寺自体は歴史のあるお寺なので、本堂などの寺の施設は見るべきものがあり、いろんな体験ができるようになっています。

参考までに、先方から事前にメールで来た連絡を以下に引用しておきます。フナツは、宿坊でできる体験は全部やりたいって最初に先方に伝えていました。

余談ですが、先方からメールで返事があったとき、“ekoin”ってアドレスだったので、フナツは最初、何かしら「エコロジー」関連の施設か、団体のアドレスを使っているのだと思っていました。だって「イン」って英語では宿泊施設のことだし(inじゃなくてinnだけど)、環境に配備した施設で宿泊を提供する団体に入っているんだな、このお寺、なんて勘違いしてました。

ははは、単に「えこういん」のヘボン式ローマ字書きでした。

閑話休題、
***
以下に当院のおおまかなスケジュールを列記していますのでご覧下さい。

14時 チェックイン
16時30分 阿字観瞑想(希望者のみ)
17時30分 夕食
お風呂16時~22時

翌朝
6時30分 朝の勤行
7時 護摩祈祷
7時30分 朝食
チェックアウトは~10時迄となります。
***

けっこう充実してました。
上記にプラス、随時で「写経」が入り、夕食後の19時30分からは「夜の奥の院ツアー」がありました。フナツはどちらも眠くてギブアップしましたが・・。

瞑想、勤行、護摩祈祷、写経、高野山の歴史の説明等々、盛りだくさんです。

さて、では高野山に到着したところに、また戻ります。

<その壱>よりの続き、

バスはかの有名な金剛峰寺前に差し掛かります。

「何なんだ、これは・・」と全国から来た観光客で賑わう長野の善光寺前のような風景に(実際、大きめの駐車場には観光バスがいくつも停まり、白い上っ張りを来て杖をついた巡礼の方々が続々と降りてくるのです)しばしフナツはバスの中で呆然としてました。

「えー!先日FB友のHPさんが行って写真をアップしてたのは、ここのことかぁ・・」って、なんとフナツは金剛峰寺が高野山にあることすら知らずにいたのです。まあ、方角で決めたようなもんですから・・。

うーん、ここは当初思い描いていたような聖地ってわけじゃない、まったくの観光地だ・・・。(と、ホントに初日は思った・・・)

到着前は、バスを手前で降りて宿坊までボチボチ歩くかぁ、なんて考えてたんですけど、いきなりお寺と土産物屋さんとすごい数の観光客という俗世界に直面して、これは甘い感傷を捨ててそれなりの歩き方をしないとな、と気を引き締めました。よし、じゃとにかく今夜の宿坊まで行って荷物を置かせてもらって身軽になって、この雑踏の中へ飛び込んでいくかと。

帰って来た今となっては笑い話なんですが、フナツの抱いていた高野山のイメージって、もっと人のいない熊野古道のような、荘厳な、大きな神社の集まりのような雰囲気、つまり修行場のような寺がいくつもあって、墨染めの衣をまとい、剃り上げた頭も青々とした修行僧が行き交う雰囲気を想像してたんです・・。

ははは、全然違う・・。

至る所にいるのは、じっちゃばっちゃと、その予備軍のオッサンオバサンの集団(まあ何というか、それなりに昂奮していらっしゃるのでけっこううるさい、善男善女である証拠なんでしょうけど)。たまに数人のグループで来ている若い女性たち、そして駅で見たようなバックパックを抱え地図を片手の外国人たち。

京都(もしくは長野善光寺)だよな、これは・・。
唯一京都と違うのは、修学旅行の中高生がいないこと・・。

さらに、中心部で降りて、予約した宿坊を探しながらボチボチ歩こうと思っていたので、どこでバスを降りていいかわからない。当然のごとく気付いた時には「あ、ああー」って感じで通り過ぎてしまい、けっこう戻る羽目に・・。

さてさて、着きました。「恵光院」さんです。

荷物を預けてさあ出かけようと思ったら、部屋にはもう入れるとのこと。じゃまずはチェックインです。チェックインの一部始終は限りなく民宿、違うのは相対する人間がすべてスキンヘッドか五厘刈りなこと。

さて、その五厘刈りの、どこにでもいそうな野球部のおにいちゃんみたいな青年が(実はこのイメージが、次の朝、いい意味で裏切られる・・・)案内してくれた部屋は、床の間もある、そこそこの旅館の部屋そのもの。なんと炬燵があるし、お茶もお茶菓子もある、石油ファンヒーターもあって、料理もお部屋でいただける!!布団も敷きに来てくれる。「お食事の際に別料金ですがビールをおつけすることもできますが・・」って・・。

おいおい、全然いいじゃん・・・、ははは。これで朝晩の二食付きで(夕食は精進料理だけど二の膳まで付いて、いろいろお寺ならではのオプションまで付いて)一人で泊まって¥12,000は安いぞぉ!!

そう、お寺に泊まるんだから・・、そして「宿坊」という名前から湯治場のような簡素な宿を想像していたので、「宿坊、ナイスです」とそのときは思ったわけです。

しかし、ちょっと甘かったんだな、これが・・。

いろいろお値打ちなんだけど・・・、
そう、洗面とトイレが外にあることを除けば、なのです。
夜になって気付いた・・・。

ちょっと手を洗いたい、歯を磨きたい、うがいをしたい、当然生理的欲求もろもろ・・・。全部部屋を出ないといけない、当たり前だけど。

フナツの部屋は二階の奥で窓の外はいい景色だったんだけど、洗面もトイレも一階(おーまいがー)。

廊下を通って階段降りて、ってもちろん廊下や階段、共有スペースには人がいることもあるからちゃんと服を着ないといけない、それに玄関から何からすべて開けっ放しだから部屋を出ると寒い・・。

部屋には浴衣があったけど・・、
えー高野山とても寒いあるね。浴衣着るならちゃんと帯しめて丹前着るあるね。それメンドクサイあるね。

これが、久しぶりにきつかった。いかにホテルや旅館のシステムに慣れていたか甘えていたかがわかりました。久しぶりに学生時代の合宿を思い出した。ジャージが欲しかった。

おまけに、まあ旅館ならどこもそうですが、部屋には鍵がかからないので貴重品は部屋の金庫かフロントまで、もしくは自分で持ち歩いてね、なので、トイレに行く時にも金庫利用??もちろんそこまではしませんでしたが、一人旅はこのあたりが何ともつらい・・・。

おお、これは夜の話です。

さて、いい部屋じゃんかぁ、よっしゃぁ出かけるかぁと意気揚々と恵光院さんを出発したところから話はまた始まります。と言いながら、さっきと同じくらいの分量を書いてしまったので(全然話が進まない・・)いったんおしまい。

ちなみにこちらが、高野山真言宗総本山金剛峰寺の公式サイトです。

つづく、
(また明日)