冒険小説

一時期(若い頃)、アリステア・マクリーン、ギャビン・ライアル、ジャック・ヒギンズ、デズモンド・バグリィなどの冒険小説にすごくハマったことがありました。

 

ですので、けっこうここにアップするのは古い小説が多くなると思います。

もちろん福井晴敏さんなどの日本の作家もおいおい紹介していきます。

 

ダルタニャンや巌窟王などのもっと古いものは古典のほうに入れておきます。


『ロスト・シンボル』(2012.12.15 tanakomo

 

ダン・ブラウンをどのカテゴリーにしようかと迷いましたが、ひとまず冒険小説に入れておきます。

 

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「ロスト・シンボル」上・中・下です。

ダン・ブラウンさんはホントすごいね、どうやってこんな物語を考え出し、資料を集め、そして完成させるんだろうと思います。

楽しみどころ満載です!!

「ダヴィンチ・コード」も「天使と悪魔」もすごいと思いましたが、この本もそれに負けないくらいおもしろいです。映画化が速攻で決まったのもうなずけます。

また、トム・ハンクス主演で、ヒロインは魅力的な女優さんなんだろうなぁ、そして超不気味な悪役がいて・・。

今回の悪役もすごみがあります。本を読んでてもイメージが膨らみますが、映画化が決まっているのなら、早く実写が観たい、というのも本音です。

ネタバレになるので書きたくても書けませんが、ホント、どんでん返しにつぐどんでん返し、これが何度も続きます。

「ええーっ!!これからどうなっちゃうの??」と、その数ページ後、「おおぉ、そうきたかー!」

「おっとぉ!こりゃいくらなんでもヤバいんじゃないの??」と、思った次のページ、「えー!こんな展開ありー!(うれしい悲鳴)」

こういうのが延々と続きます。

解説にもありますが、このような小説を英語で「ページ・ターナー」というそうです。ページをターンする→ページを繰る、ということですね。もう止まらなくなってしまう。

内容も実に読み応えがあります。最初のほうにいきなり「ヴェーダ」とか「ウパニシャッド」とかの、今フナツがクラスを持っている「ヨガ・スートラ」に関連するインド古代哲学や神秘主義の話も出てきます。

今回も宗教がからみます。

以前ここでキリスト教の本を読むたびに、キリスト教を勉強するたびにキリスト教がわからなくなると書きましたが、この本を読んで少しこれまでの疑問が解けました。なぜキリスト教を信じる人々は聖書を読むのか、聖書の記述が大事だと主張するのか、少々分かった気がします。

そして、さきほども書きましたが、この本には古代の神秘主義を讃える記述がたくさん出てきます。現代の科学は、実は古代の人間がすでに解き明かしていることを、もう一度なぞっているにすぎないのではないか、そんなことも考えさせられます。

アインシュタインの有名な言葉も引用されています。
「われわれにはとうてい計り知れないものが実際に存在する。自然界の秘密の奥には、謎めいてつかみどころがない、説明不能のものがいまだに残っている。理解の及ぶあらゆるものを超越したこの力に対する崇敬の念こそが私の宗教である」